Day4では「話し合いの場のプログラムをデザインする」スキルを磨きます。
会議やミーティングなど対話を通じて合意形成を行う場を作るためのプログラムデザ
インをデモンストレーションやグループ演習を通じて学んでいきます。
●前回の振り返り、質問、疑問解説
最初に前回の授業の振り返りからスタート。オンライン上に投稿された振り返り、 質問、疑問を平山先生が丁寧に解説してくださいました。 KJ法では分類まではできてもそのあとの空間配置が難しかった、軸の設定のコツはあ るのか?よい質問とは何か?ファシリテーショングラフィックのコツなど、一度体験 しただけでは習得は難しいと思いますが、経験して、振り返って、自分なりのコツを つかんで実践に結び付けていくためにも振り返りは大切なステップです。 ●会議演習デモンストレーション まずは、テーマと役割を設定した模擬会議のデモンストレーションからスタート 社長勅命のコスト削減プロジェクトを命じられた人事部長が、社内主要部門の部長を 招集した会議のファシリテーターをつとめます。ファシリテーターは平山先生、選抜 された4名が営業部長経理部長、人事部長、販売物流部長になりきってのデモンスト レーションと解説を行いました。そのほかの人は会議の様子を観察します。 次、どのようなプロセスでこの会議を組み立てたのか、ファシリテーターとして気を つけたことは何か?などの解説をしていただきました。ファシリテーターだけが積極 的に場を進行しなくても、今日の会議の目的、目標、ルールをきちんと事前に示し、 参加者どうしの対話を促すしかけを行うことの大切さを実感することができました。 ●『プログラムデザイン概論』の講義 15分の休憩後、平山先生から会議のプログラムデザインについての講義。 会議を行う際には目的や目標の確認をとった上で進めること、話し合いの手順を設定 することが大切です。 また、会議は目的をもって開催され、なんらかの結論を見出すことが求められます。 そのためには参加者との合意形成が必要になりますが、合意形成はシロクロはっきり つけられるものではなく、全員が満場一致で賛成!ということはなかなかありませ ん。合意形成にはグラデーションがあることを理解し、100%合意していない参加者 がいた場合には、結論に対して確認を取ることが大切です。 ●プログラムデザイン演習 プログラムデザインの大切さ、概要を学んだあとは、「地域内の犯罪防止策」をテー マに、目的?目標?ルールなどを設定しない状態でのロールプレイを実施。うまく話 し合いが進んだチーム、話がそれたまま議論が拡散してしまったチームなど様々でし た。 その後、同じテーマで、90分の会議の話し合いのプロセスを作成します。防犯カメラ の設置を提案する町内会長に対し、反対派もいる中で、どう合意形成をしていくか、 今日の会議の目標(ゴール)をどう設定するか、目標を達成するためのプロセスとは 何か?をチームで考えていきます。 ●総合演習(ファシリテーション実践演習) 総合演習では、これまでに学んだことを総動員して「大雨による浸水が発生し、避難 してきた5家族がこれから避難所生活を送るにあたってのルール決め」という設定の もと、30分間の会議のプログラムデザインを作成し、作ったプログラムデザインをも とに実際に話し合いを行いました。 この会議の目的は何か?今日の会議の目標(ゴール)をどう設定するか?どんな手 順、流れで進行することで目標(ゴール)が達成できるか?に留意しながら、各チー ムごとに会議のプログラムデザインを作成します。 「曖昧な問のままだと曖昧な議論しかできない」 前回の授業で学んだことを生かしながら、各チームとも、目標の設定をより具体化 し、決めるべき項目を絞り込むなどして、どんどん「曖昧さ」を排除していました。 「1週間のルールを決める」「決めることは居住と時間(スケジュール)に関する項 目に絞る」「今晩をどう乗り切るか?を考える」など目標設定を明確にした結果、30 分という限られた時間でのプログラムデザインの作成、そして、それを用いた話し合 いの結果、各チームとも、それぞれの目標に応じたルールを作ることができました。 話し合いには前回の授業で学んだファシリテーショングラフィックの技法も使いなが ら、各チームともホワイトボードに意見を書き出したり、図解化したりしながら、全 員の共通認識を合わせていきました。
演習後は必ずクラス全体でシェア。
同じテーマでも、目標設定、プロセスはさまざま…ほかのチームの発表からは自チー
ムにはない視点に気づくことができ、その後の解説と合わせて、たくさんの学びを得
ることができます。
●まとめ
★※授業を「可視化」に!!Copyright © Fukuoka Women’s University Innovators Program Support Office.