環境生活学研究室では「脱炭素社会?循環型社会」、「自然共生社会」、「安全社会?コミュニティ」の三つのテーマを研究しています。
私たちが意思決定を行う際、人間の心理は確率が小さいものに対して過大評価、確率が大きいものに対して過小評価する傾向があります。後期高齢者による運転事故や飲酒運転、ながらスマホは交通安全の観点からマスメディアなどでよく取り上げられていますが、依然として問題は後をたちません。「ちょっとぐらい」「みんなしているから」などの安易または誤ったリスク認識から脱却するために、視線移動の観点から当該行為の安全リスクを可視化する研究を行います。
また、人口減少や少子高齢化などの社会環境の変化に伴い、地域コミュニティ活動の存続が危ぶまれています。福岡女子大学とUR都市機構九州支社は連携協定を結び、UR団地再生に向けた地域活動を実践しています(詳しくはみんなのラボ@若葉参照)。UR団地をフィールドに、サービス?ラーニングを通じた地域貢献とともに、活動効果の見える化をアクションリサーチで実施します。
視線移動の研究について教えてください。
眼球運動装置を用いて特定行動と視線の関係を分析しています。視線の評価は判断力や瞬発力などの視機能判断と強く関連していますが、それ以外にも「何をみるか」という観点から商品やWebデザイン、対人コミュニケーションなど注意喚起の指標として研究されています。岩﨑研では、例えばJAF福岡支部と連携して交通安全リスクの視線移動に関する評価を行っています。今後、ながらスマホを含む特定行動に対する視線移動のリスク評価を行います。
眼球運動装置実験の様子
団地でのアクションリサーチとは具体的に何ですか?
福岡女子大学の体験学習科目「フィールド実践?研究推進論」の授業の中で、近隣団地を対象としたサービス?ラーニングを実施しています。その一環で、団地住民を対象としたうちエコ診断の実施?評価や集団資源回収の促進に向けた調査研究を行っています。
うちエコ診断の様子