人間環境科学研究科博士後期課程は、人間環境科学の高度な知識?技術と研究能力を、自然科学などの基礎科学を含めた幅広い周辺領域の学識?素養とともに積み上げて、高度な専門性と総合性を兼ね備えた教育?研究者を育成するために平成29年4月に開設しました。博士後期課程では、新たな学際的な学問領域を創造し、創成?蓄積?集積した技術や知識を世界へ展開し次世代へ継承することを目指す教育研究者や、修得した高度な専門性や能力を生かして問題複合体への各種課題解決に挑むことにより、社会に直接的に還元することを目指す高度な研究能力を有する専門的技術者の養成を行います。
領域ごとのアドミッション?ポリシーは以下のとおりである。
「人間環境科学」が対象とする人(ヒト)をめぐる環境に関連した複雑で多岐にわたる現象を、自然科学を基に学際融合的に教育研究し、次世代を担う人材を養成します。また、生活するヒトの生理、心理、行動の特性を明らかにし、ヒトと環境の相互作用について研究教育を行います。
具体的には、分子?細胞?個体やそれらを結びつけるエネルギーや物質循環といった自然環境について、物質科学と生命科学の角度から実験?理論の研究及び教育を行います。さらには、都市?住居デザインの提案?設計、人間の心理?生理機能や行動様式の解析ならびにそれに基づく生活空間の設計、ユニバーサルデザインに基づいた都市?空間の評価と設計、環境変動に伴うヒトの行動様式などへの影響に関するデータ収集?分析を行います。
本領域では、特に自然科学分野に関心が深く、自らを高める向上心に満ち、かつ知的好奇心や創造性に富んだ人材を期待します。また、生活環境と人間に関わる現実的諸問題に関心が高いこと、研究成果を具体的なデザインとして社会に提案?還元する意欲を有する学生を求めます。
栄養と健康に関する基礎研究から応用開発や臨床対応にいたる領域を対象とし、健全な食生活を構築するとともに、生活習慣病の成因や予防、食の安全性などの問題を解析、解決することを目的としています。そのため、食と栄養に関する高度専門職業人として、臨床栄養師、食品企業の研究者や開発者、教育機関における教育者?研究者を育成します。
本領域では健康、食品の品質、嗜好性、機能、安全性、代謝、疾病との関連など食を取りまく諸問題を栄養学、生化学、分子?細胞生物学、疫学などを用い、食品科学と栄養科学の両面から教育?研究を行います。学生には実験?調査等の研究活動に対し、積極的かつ主体的に取り組む姿勢を持つことを求めます。
本領域では、特に食と健康との関連性やその探究について特に高い関心を持ち、諸問題の成因や解決に向けた研究への取り組みや、その成果を社会に提案?還元する意欲を有する学生を求めます。
?一般選抜入試?社会人選抜入試?外国人留学生選抜入試
入学者の選抜は、筆記試験(英語)?面接のほか書類審査の結果等によって総合的に判断して行う。筆記試験では、研究を遂行する上で必要とされる語学能力及び表現力を評価する。面接では、当該分野の研究に対する熱意、希望する研究計画の妥当性、当該分野の研究に必要とされる学力や技能及びコミュニケーション?表現能力を基に総合的に評価する。
修了要件は、本課程に3年以上在学し、16単位(基礎科目2単位、専門科目2単位、特殊研究科目12単位)以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けた上、博士論文の審査及び最終試験に合格することとします。ただし、在学期間に関しては、特に優れた業績をあげた者については、2年以上在学すれば足りるものとします。